「発達ゆっくりさん」というワードを検索したことは数えきれないくらいあります。
発達に遅れがある子を育てていれば、心配事は尽きませんよね。
でも、そのたびに検索候補にあがってくる「発達ゆっくりさん 気持ち悪い」という言葉。目に入るたびに悲しい気持ちになります。
「発達ゆっくりさん」を検索して悲しい思いをしたことがある方に
読んでもらえたら嬉しいです!
どうして「発達ゆっくりさん」という言葉が気持ち悪いの?
こうして「発達ゆっくりさん」という言葉を使っているので、私は抵抗のない言葉です。
実際に2歳ごろに病院を受診した時には「この子は発達ゆっくりさんかもしれないね」と医師に言われたこともあります。
なぜ?と思い検索してみたところ、以下のような意見がありました。
- 障害児は障害児
- 他害など都合の悪いことの責任逃れ
- 障害児の親に都合のいい言葉
第三者から見れば、そう感じることもあるのかもしれない。
関わった親子によっても「発達ゆっくりさん」の印象は違うかも。
どんな子に対して発達ゆっくりさんって使うの?
「発達ゆっくりさん」を使う子はどんな子なの?
「発達ゆっくりさん」と表現する子は、定型発達から遅れがある子です。
ただ、その遅れには個人差があり、定型発達より数か月遅い子から、発達障害や知的障害と診断されている子までさまざまです。グレーゾーンと呼ばれる子をそう表現することもあります。
発達障害の診断を付けるかどうかは就園前は親の判断にゆだねられるところが多く、診断を付けていない子も少なくありません。
そういった子どもに対し、「発達ゆっくりさん」と使われることが多いと感じます。
なぜ発達ゆっくりさんと呼ぶの?
私が発達ゆっくりさんと呼ぶ理由は、障がい受容が完全には出来ていないからです。
子どもは就園しており、診断もついています。特性があることは受け入れていても、”もしかしたらこの先伸びるのでは?””子どもが偏見の目で見られるのでは?”そんな思いから周囲に話さなければいけないときは、「発達がゆっくりなんだ」と伝えています。
子どもがその場にふさわしくない行動をしたとき、
しっかり謝るのは当然。
でも、障がいという個人情報を言う必要はないよね。
障害児への偏見
正直に言えば、私にも偏見はあります。「偏見なんてない」は、綺麗ごとだと思います。
ただ、実際に世の中は、サポートが必要といいつつも、健常者と障害者の間に上下関係が生まれてしまったり、障害児と聞けば、他害されるのでは?と距離を置く人はいると思います。
もちろん偏見がなく、子どもがのびのびと過ごせる環境が一番ですが、周囲の人全てが障がいについてどう考えているかなんて、絶対に分かりません。
なので、「発達ゆっくりさん」という言葉で濁している部分があります。
障がい受容の難しさ
障がいを受け入れることは本当に難しいことです。
受け入れたと思っても、ぐるぐると思考が回り、否定したい気持ち、ぶつけどころのない怒り、将来への悲観など、考えだしたらまた0に戻ってしまう。なんてこともあります。実際に障害児を育てる親の心の病気の罹患率はかなり高いというデータもあります。
何より、親として子どもの成長を信じたい。そんな想いが強くあります。
親が諦めてしまったら、そこで終わってしまうような・・・そんな気持ちです。
実際は、受け入れて子どもに寄り添った対応を考えていくことが大切です。しかし、同時並行して否定したい気もちがあります。心だけが付いていかない。そんな状態です。
大切だからこそ、簡単に受け入れられないんだよ。
診断名を話したくない
「発達ゆっくりさん」という言葉は造語ですが、子育て世代には浸透してきている印象です。
そのため、「発達ゆっくりさん」と伝えれば、相手は何となく察してくれる場合が多いです。また、たまにしか会わない人やネットに、子どもの診断名を正直に話す必要はないと思っています。
障害について子ども自身が今は分からなくても、この先の人生でオープンにするかどうかは子どもが決めることだと思っています。ネットだから・親戚だから・友人だからといった理由で、軽々しく診断名を話す必要はありません。
診断名に代用する言葉として、「発達ゆっくりさん」を使っています。
どんな呼び方をしても大切なわが子
「発達ゆっくりさん 気持ち悪い」なんて言葉に毎回傷つくのは終わりにしましょう!
どんな呼び方であっても、大切なわが子です。そして、親の障害受容のペースなんて、第三者に関係ありません。
ネットにあふれるネガティブな言葉は、顔も知らない第三者が勝手に言っているだけです。もしかしたら、近い人でもそういった感情を持っている方もいるかもしれませんが、その人は子どもの成長に何ら影響がないただの他人です。
他人の言葉に傷つくことなく、自分のペースでゆっくりと育児を楽しんでほしいです。
他人のネガティブな言葉は気にしない!
ネガティブな言葉が少ない優しい世界になってほしいな。